ダンベルスキャプション

🎬序章:肩を壊す前に、やるべきことがある

ジムに通って数ヶ月。
「そろそろ本格的に肩トレも…」と思ってダンベルを手に取る。

でも、肩がチクっと痛む
何か違和感がある。でも、どこをどう鍛えたらいいかわからない──

そんなあなたにこそ必要なのが、**ダンベルスキャプション(Scaption)**です。

これは単なる“肩トレ”ではありません。
あなたの関節を守る“盾”になる動きなのです。

※実際はウエイトを軽くし、両腕を伸ばすことを意識する。


💡ダンベルスキャプションとは?

「Scaption=Scapular(肩甲骨)+Elevation(挙上)」の略。

つまり、肩甲骨の自然な動きに沿ってダンベルを持ち上げる動作。

▶ 正確なやり方はこう:

  • 両手に軽いダンベルを持つ
  • 手のひらを向かい合わせにして、斜め前(30〜45度)方向に持ち上げる
  • 肩の高さまで上げたら、ゆっくり戻す

見た目はサイドレイズやフロントレイズに似ているけれど、可動域・角度・目的がすべて違う種目です。


🎯スキャプションで鍛えられる筋肉は?

筋肉役割・効果
棘上筋(きょくじょうきん)回旋筋腱板の一部。肩関節を安定させる
三角筋前部・中部肩の丸み、張りをつくる
僧帽筋上部姿勢の保持、首〜肩のサポート

最大の特徴は、「小さな筋肉」に深く効くこと。

「見た目」だけじゃなく、“使える肩”を作る種目なんです。


🚫よくあるNG動作と注意点

  • ❌ サイドレイズのように真横に上げる → 棘上筋に負担が集中してしまう
  • ❌ 手のひらを下に向けたまま上げる → 肩関節の挟み込みが起こりやすい
  • ❌ 重量を上げすぎる → スキャプションは軽重量でフォーム命!

✔ ベストな意識は「肩甲骨でリードする」「腕ではなく肩で上げる」


🔥スキャプションの真価とは?

✅ 肩のケガ予防に抜群

→ すべての押し系(ショルダープレス、ベンチプレス)に影響する“土台”

✅ 僧帽筋・三角筋の自然な連動

→ 自然な角度で挙上するため、体に優しく、効率も高い

✅ 肩こり・猫背対策にも

→ 肩甲骨の動きを引き出すことで、姿勢改善に直結

✅ 肩が“丸くなる”

→ 前からも横からも、美しい“肩のライン”が浮かび上がる


📋正しいやり方|ステップ解説

  1. 足は肩幅に開いて立つ
  2. 軽めのダンベル(片手2〜5kg)を持つ
  3. 手のひらを内側に向けて、肩幅よりやや狭い位置で斜め前に持ち上げる
  4. 肩の高さでストップし、ゆっくり下ろす
  5. 反動を使わず、“丁寧に”上下動作を行う

🔑 ポイント:「手は肩より高くしない」「肘が先に上がらない」


💪回数とセット数の目安

目的回数セット
関節の安定・予防15回3セット(軽量)
筋肉の活性化(ウォームアップ)10回2セット
サイドレイズ後の追い込み12回2セット(限界意識)

👀筆者の実体験(30代・肩痛経験者)

数年前、筆者はショルダープレス中に肩を痛めた経験あり
以来、「肩トレ=怖い」というイメージがあったが、あるトレーナーにこう言われた。

「ちゃんと“守る筋肉”鍛えてます?」

それが“スキャプション”との出会いだった。

週に2回、肩トレ前のウォームアップとして組み込んだところ…

  • 肩の痛みが激減
  • 可動域が広がる
  • 見た目の“肩の丸み”が自然に出てきた

何より、「また肩を壊すかも」という不安が消えたのが大きかった。


🔁組み合わせたい肩トレメニュー例

種目狙い
ダンベルスキャプション肩関節の安定・肩の内側
サイドレイズ三角筋中部の張り出し強化
ショルダープレス肩全体を育てるメイン種目
フェイスプル姿勢改善+後部三角筋の補助
プランク肩・体幹の連動アップにも◎

✅まとめ:「攻める前に、守る肩をつくれ」

  • 見た目だけでなく、関節を守る“縁の下の力持ち”
  • ケガ予防・姿勢改善・バランス調整に最適
  • 自宅トレにもぴったりな“軽量でも効く”稀有な種目

肩を育てるなら、まず“壊さない肩”を育てよう。
ダンベルスキャプションは、その第一歩です。